ご紹介 9月に読んだ本
9月に初めて読んだ本、読み返してみた本のショートな感想です。
『疲れない生き方』 谷沢永一
まずタイトルが魅力的に響くなぁ。
最初の章は、「若いうちに打破しておきたい成熟伝説」
著者は年長者が成熟したかのように見えるのは、充足している
ふりをしているだけのこと と気持ちよく一刀両断。
成熟とは、世渡りのコツを身に着けて、内なる声を、欲望を
自己制御して抑えていることの表れだという。
固定概念の恐さ、「運」と「勘」についての考察など、あらゆる
年代に響く言葉が読みやすい文章で綴られていて、読んだあと
にとても気が楽になる名著。
『バカ社長論』 山田咲道
さて、古くなったコピー機を目の前にして、会社の業績が悪いから新品
購入を控えようという社長と、いや、高い便利な機能がついた最新型を
買おうという社長と、どちらが「バカ社長」か?
経費節減といって、会社の電気を節約しよう運動を始めようと社長が
言い出すと、会社が赤字になるのに気がつかない社長と社員達。
あぁ~それあるある、と膝を打つエピソードを織り交ぜて、企業経理を
判り易く解説する。
それは会社の経理を、家計簿と同じに考えているところに過ちがある
と著者は指摘する。その違いは、人件費。
社長にも、新入社員にも、起業家にもオススメ。意外な気付きが多い本。
ただ、著者の人生観の固定観念が何箇所かに出てきて、気になった。
『トップ・プロデューサーの仕事術』 梶山寿子
TVディレクター、デザイナー、映画人、ポケモン社長などにインタビュー
したものをまとめた本。新しいものを世に出す、クリエイティブな仕事を
しているプロデューサー達が、どんな仕事をしているのかを紹介する。
そこには、緻密な計算をする人あり、顧客の考えていることをうまく引き
出す人あり、直感に賭ける人あり、と様々。
共通するのは、枠に捉われない自由な精神、遊び心、そしてなにより
楽しんで仕事をしているということだと感じた。
グロービス経営大学院で教鞭を取るストレス研究の専門家が書いた本。
メンタルな問題を、企業経営と結びつけて説明しているところが、他の
類似本と大きく異なる。
本の構成も、基礎知識編、ストレス状況の把握、そして解決策の3部
構成となっていて、実用的な内容。
例えば、うつ病で休職した人が復職したときに起きる新たな問題と
どう対処すべきかまで解説してある。心の病が増える中、企業の管理職
・人事関係者は必読。
『ダメなら、さっさとやめなさい!』 セス・ゴーディン
なんて、気持ちのいいタイトルだろうか!
「違う」と思ったら、やめる。
「これだ!」と思ったら、どこまでも粘り抜く。
二つのうちのどちらかを、勇気を出して実行しよう。
そう。やめるのにも、勇気がいる。
けれど、最後は他人の評価、世間の目ではなく
自分の基準で決めること。
『不機嫌な果実』 林真理子
主人公の32才の主婦が、日常に飽き足らず昔の恋人と不倫をして、
そこに新たな出会いが。さらに行動が大胆になっていき・・・
林真理子の小説は、心理描写、盛り上がる場面の描写が
人間の内面に鋭くかつ自然に入り込んでいてつくづく見事。
今月も清濁合わせ読みしています。
それでは、また来月
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